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Fantasy [2 U]



追っかけでもなんでもないが、会場前に席へとつく。そのライブハウスの普段は、日曜日を

お休としているらしい。故にその店のオーナーと繋がりが深いであろう先輩Мは気のいい私を

誘ったのかもしれない。

リハーサルを少し小耳にはさんだ。マイクのテスト程度だった。まだ実力は測り知り得ない。

Fender製のギターアンプが積み上げられた様子からは、BEATLESのコピーバンドで大丈夫なの?

とさえ思う。開演が待ち遠しい。前回腰を強く押し当てられながら歌った印象からか

学生アルバイトの目は優しい?だけに多くは期待しなかった。

ステージ衣装に現れた彼らからは手慣れた印象が垣間見れる。使っている楽器も当時のBEATLES

っぽい。始まりは少しおぼろげ無かったが、コーラスはお見事で驚かれる。ハモってる!

演奏してんだぜ。ジョン、ポール、ジョージになりきってる!でもさあリンゴってあんなオカズの

入れ方していただろうか。楽曲が進めばパワフルに聞こえてきたし。

「ねぇ、ドラム上手いと思わん?」

「女でしょう、すごいわ」

「だよねー」

模索する。どないしたら彼女をバンドメンバーに誘えるのかと。出まち?

「僕は貴女のドラミングが気に入りました!一緒にバンドやりましょう!」

と、ステージから去る際に言おうと固く誓っていた。だが眼の前を光陰のごとく過ぎ去った。

その時初めて二部構成だったと知る。店の営業タイム!

ところで私ぽっぷらいふは、RockファンでありながらBEATLESのメディアを全く持たない。

録音、記録として残す機会は多々あるが触手が伸びない。メジャーな楽曲であるなら

歌えてしまうのが原因と考える。絶対にこの世から消滅しない位置づけにもその要因はある。

だが彼らの音を必要とは感じなかった。


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by PopLife (2014-01-23 10:21) 

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