永久へと

薄らぼんやりと、目が覚めていた。部屋の装備、テレビを除いて申し分なかった。シャンプーも
一流所を置いてあるだけに、頭髪もパサついていない。洗髪時に眠い目をこすりながらも
五分ほどの鼻歌が聞いたらしい。持ち歩いているブラシで梳かすだけで、見違えるようだ。
何だか今日と言う日がわくわくして来た。しかしこのベッドの寝心地はいただけない。当初は
寝付かれず、今まで利用したホテル中で最悪の物とさえ思った。それでも体が馴染んだのか
今日と言う日を迎えられている。

上へ着るシャツだけはオニューを選び、一階ロビー奥にあるとされた場所へ
朝食の為に行く。知り合いの殆どの方は、既にテーブルを前にしている。でも取り足りないのか
バイキングになっている。ご飯へは期待が持てないのと、昨晩の食いすぎを懸念して
パンを選び、誰も使用していないテーブルに陣取った。モーニングコーヒーとはいえ
薄く物足りなさを感じる。ふとその時に、空いていた横の椅子の前で二十代後半ぐらいの女性から
「ここ、空いていますか」と控えめに聞いてくる。もちろん
「どうぞ、宜しければ」と急に、襟を正されてしまう。少しの訛りを感じながらも。

「私、昨日、中国から来ました。東京は初めてなんです。」
エッ、もしかして最近流行の逆ナン?しかし今から式だしな、どうすっべ。
でも一時間半ぐらいならどうにかなるし、俺の部屋シングルだし、とかがで、頭が網羅する。
気を取り直して
「僕は、中国の上海と、北京には行った事がありますよ」
「オー、上海ね。それよりも下で…」
「詳しくないのであまり良く分かりませんが、中国はとっても楽しい町ですね」
等と言えば、少しポカーンとするので、たまらず下手な英語で問いかけてしまった。
「Where do U come from?」とかだ。すると矢継ぎ早に返ってくるが
言いたい単語が見つからない。まあ、そこはそこ、どうにか日本語を交え、いい関係になりつつあったが
写真屋としての命題を思い出し、部屋へ戻り、身支度の道を選んでいた。

タグ：身支度 中国 上海 北京

コメント 5

くらいぶ様_ナイスをありがとうございます。
by EF135L (2009-04-26 08:48) 

外国人と話すのって
文化の違いもあって難しいですね。

by んたこちゃん (2009-04-26 10:38) 

ははは
何 計算してるんですか～
by chunta (2009-04-26 19:29) 

ごんちゃん様_ナイスをありがとうございます。

んたこちゃん様_はじめまして、ナイスをありがとうございます。
東南アジア系の方のその多くは、ブリティッシュイングリッシュをお使いで
僕のように正しく勉強をした覚えのない者にとっては
辛いものがあるのです。ですので、下手に文章を並べるよりかは
単語だけを言ったほうが、確実に伝わるのです。すると雨あられのごとく
帰ってきます。お気をつけ下さい。ではまた。
by EF135L (2009-04-27 09:30) 

U３様_ナイスをありがとうございます。

chunta様_ナイスをありがとうございます。
滅相もございません、私の様なしがない小市民が、
勢いに任せているだけです?!
by EF135L (2009-04-27 09:33)