「最近さ、夏じゃない」
「そうかも、」
「なにそれ、気のない返事」
「そうかも」
「ところでこの前、昨日なんだけど、pcに温度を示すアプリケーションがついているんだけど、
 それを久方ぶりに見たわけ。そしたら中央演算処理装置、いわゆるCPUね、と、メモリーは正常値だったの
 ところがPCの胴体、マザーボードが火の車ちゅうか、アッ、チチなのね。最初に組んだときも
 電圧が高すぎると表示するから買ってすぐの電源を最新型へ変えてもらい事なきを得て以来だから
 あーた、そら、大騒ぎ」
「そうそう大騒ぎ、いろいろあんのよ」

「このままでは駄目だと思って、」
「思って」
「お言葉ですけど」
「お言葉ですけど」
「いいや別に。電源をすぐに消したってわけ」
「まあ、なんてクレイバーな、あなたにしか出来ないわ。適切な処理よ」
「へへへー、でしょ」

「ところで最近、写真撮りに行っている」
「暑いし、日に焼けるの嫌だし、主なコンテストへは出したつもりだし」
「だったらアイス買ってきて」
「脈絡ないと思いますが」
「だったらいいわ、もう二度と」
「何だよ」
「ここから先、言ってもいいのかな」
「だからなんだって」
「いい、分からないのなら」
「それならいいけど、でもやっぱり気になる
 何ですか、教えてやってください神様仏様、大明神、さま」
「だったらいいって言っているでしょう、しつこい男は嫌いよ」
こうして冷戦はしばらく続くのだった。