「暑かった,暑かった、あらゃー見てる方のほうが、耐久性を試されるんじゃねぇの、あつくてあつくて
 それにいいカメラとちょう望遠レンズを持っていかないと記念撮影だけで終わるし、
 でもあいつら、乗せていってくれた小沢とか、ちょうタフ、体力あるわ」
「お疲れ、へーそうなんだ、だったら行かなければよかったのに、去年も行ったたんでしょ」
「いや一昨年も」
「懲りない方々ね、いい加減勉強したら。」
「仰る通りで、けれどもこれは男の性とでも申しましょうか」
「アーラら、早くも浮気の言い訳なんだ。大体がそういっては男が女をないがしろにするのよね、やだやだ」
「そうかい。最近ではどっちもどっちでしょうに。
 ちゅうことは何、もうすでにご経験済みで、宜しければご相談に乗らせていただきますが」
「そうなのよねー、聞いてくれる。誰があんたなんかと」
「オーこわ、それよりさ、今度提出する写真、撮れた」
「当然でしょう、夏休みに何をやっていたのよ」
「いやー、残りはまだあるし」
「あんたまた何言ってんのよ、もうみんなとっくに就職活動を始めてんのよ」
「そりゃそうだけどさ」
「だったら馬鹿なこと言ってないで、はっきりしなさいよ、私を選ぶのかあの子を選ぶのか」
「もちろんそれは、エッ」

夏の日は更にこれで暑く燃え上がったに違いない、が、この行方は既に決められていた感も強かった。