「コーヒーはいかがですか?」

「エッ、はい。頂きます」

正午過ぎにコーヒーは飲まないようにしていた。だが、この店へ通い初めて受けるサービスに思えた。

しかも彼女が投げかけれる視線がまぶしい。前から気にはなっていた、左手薬指を。確かめるならそこには

リングの形跡は無い。化粧のりも良い感じだが流石に午後にもなると小じわが目立つ。その分だけサービスを

してくれるのかな?エッ!違うって、ここはそんな店じゃないって。プリントプリント!

今回はカルトな店員を綺麗な写真だと言わせた。それだけで入賞をした気になる。するとお買い物籠が

溢れんばかりだ。今月最終日が某画像編集ソフトがお安く買える最終日だ。新たなバージョンが近々に

発売するであろうがグラフィックデザイナーの田中も5は容易く扱えると言っていたから買っちまおうか?

「出来上がりました、めっちゃ綺麗ですよ」

「いや、ありがとう、お会計をお願います」

「えーとそれから、コーヒー美味しかったよ、ありがとうございました、ほなまた」

この時に心の中を、君も味見したい等と過ったとは誰にも言えない。洒落になりそうにもないから?

ではまた。ありがとうございました。