いつになく真面目に、五日も連続でギターに触れている。そう、あれから出来る限りの調整を行ったからだ。

チューニングが合うようになった事で、弾く楽しみが増えたのだ。それだけにネックの反りが気になりだした。

レンチを探さなければ?安価であれば弦との同時購入も考えるのだが?そこへ彼女との会話があった。

「Aとさー、この前、クラス会があったでしょう。その時に次の集まり、来年なんだけども、があるわけ。

バンド演奏をしようと言うことになってさ、お誘いを受けたわけさ」

「へぇーそうなんだ、それで」

「当時はね、他のクラスの奴らとバンドを組んでいたし、今回話があった方々が楽器を触れていたなんて

吹奏楽部だったのかな、一人の女性はキーボードだし後一人の奴はドラムだし、分かんないけど

今も現役で演奏しているっていうだよね。仕事柄もあるけど。それでやべーって感じ」

「ワー!ギターとか弾いていたんだ、すっごい」

「学生の時に止めて以来、殆ど弾いてないよ、とは言いつつも極たまーに触れれば指、動いちゃんだよね。

天才ギタリストだからしょうがないけど」

「ふーん」

「それでまた引き摺り出してきたらさ、いわゆる得意なフレーズ、俗にいう指癖なんだけれども、それだけなんだ

音として成立をしたのが。コードもうる覚えだし、たまたま見かけたテレビ番組のテキストの購入したさ、」

「それで少しは弾けるようになった」

「昔取った何とかっていうぐらいで、例えが古いって?この口が勝手に、それは直ぐさ、元の木阿弥

だから今回は譜面に準↓基礎練習もばっちりだし、本番は期待できそうなんだ」

「ところでそのクラス会でまだ独身の子がいて可愛くなったった人がいたと言ってたじゃん。それで

連絡先ぐらいは聞いたよね。君の事だから」

「それがこのー、…徒(いたずら)に、昔仲の良かった方との会話もあったし、聞けなかった」

「ダメじゃん、そんなの。逃がした獲物は大きいかもね」

「だってさ…」

こうして二人は、夜の四十万へと沈み込んでいくのであった。