あれからどれくらい歩いたであろうか。起床時には晴れ間も続くかに思える小春日和が、お昼を過ぎれば

空には暗雲が立ち込め始めていた。雨には届きそうにない模様ではあるが、肌寒さをさほど感じない

この日だった。ふと目の前に交差点が現れたと同時に車が停車をする。そこで目を

横槍にすればアーケードが目に付く。一般的には商店街が横並びにあるであろうが

この地においては土産物屋があったとしても何ら不思議ではない。むしろ当然なのかも。

だが多くの観光客は観光バス、タクシー等の移動手段を選ぶだけに住民の為にだけ造られていたとしても

疑問の余地は見つからない。



観光地で見受けられる小さな商店街を期待したくもなく、

渡る術は選ばずにいた。それでも覗くだけでも覗いておけば良かったかなと後悔したかに思うが、

これでまた行くきっかけを得た。そう、何だって口実、きっかけが必要ですから。

しかしタクシーの運ちゃんは十分ぐらいで着くって言ったけど、まだなんですが!